K3学年を代表いたしましてご挨拶申し上げます。

 保護者の皆様、本日はご子息・ご息女のご卒業おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。そして3年間、本校の教育方針、学年運営にご理解とご支援を賜りましたことを厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 卒業生のみなさん、まずはこのコロナ禍で様々な制約や困難の中、高校生活を送ってきたみなさん一人ひとりの努力を讃えたいと思います。本当によくがんばりました。

 さて、現代は先行きが不透明で将来の予測が困難な時代と言われています。コロナだけではなく、経済不安、エネルギー不安、食料不安、不安ばかりです。また少子化や急速に進むデジタル化・情報化など、5年後・10年後を予測するのは非常に難しい。そんな時代を生きていくみなさんにはどんな力が求められるのでしょう?いろいろあるかもしれませんが、私は、「個性を生かし、未知の問題に対処する力」だと思います。今後みなさんはこれまで以上に、何が正解かもわからないような問題、正解があるかどうかもわからないような問題に直面することになるでしょう。

 そしてそこで大切なのが、本校のスローガン「Learning for tomorrow~明日への学び~」です。この短い言葉にはいろいろな意味があると私は考えています。私は、何度もみなさんに話ましたが「自分はまだ何も分かっていないということを素直に認め、謙虚になって深く考え学び続けること」だと考えています。みなさんはこの学びの姿勢を3年間本校で学んだのです。学業はもちろんですが、学業以外でも毎日続けたPMTMや研修旅行、行事などから、みなさんはたくさんのことを学びました。本校で学んだことの意味を考え、ときには自分の中に積み上がっている社会や科学の常識から自らを解き放ち、自由に根本から考えなおしてみてください。そして自分と考えが違う人の意見をしっかり聞くことも忘れてはいけません。いろいろな意見を聞き、最後に自ら判断を下してください。そうした中で学びは深まり、個性が磨かれ、未知の問題に対処できるようになるでしょう。

 いよいよ新たな生活が始まります。不安もあるでしょう。しかし大丈夫です。この3年間を思い出してください。前例のないコロナ禍で、こんなにいろいろなことに取り組んできた高校生はいません。自信をもって新たな一歩を踏み出してください。

 これからのみなさんの人生が実り多い幸福なものになりますように、私たちはいつまでもみなさんのことを応援しています。そしていつの日かまたみなさんに会える日を楽しみにしています。がんばってください。卒業本当におめでとう。

2023年3月4日 K3学年 学年部長 土屋 博文