新しい年度の始まりとともに校内にも春の息吹が感じられる季節となりました。本日ここに須磨学園夙川高等学校第8回入学式を挙行できますことを心より嬉しく思います。

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。夙川高等学校へようこそ。皆さんを心から歓迎いたします。保護者の皆様におかれましてはご子息・ご息女のご入学、心よりお祝い申し上げます。本日はこのように多数ご出席を賜り誠にありがとうございます。皆様のご理解とご協力、そして熱意が本校の教育を支えております。また、ご来賓の皆様にはご多忙の中ご臨席を賜り厚く御礼申し上げます。これからの3年間、生徒たちを温かく見守っていただきますようお願い申し上げます。

 さて、新入生の皆さん。皆さんはこれまでそれぞれに努力を重ね、この夙川高等学校に集いました。そして今日から同じ環境のもとで新たな一歩を踏み出します。これから始まる高校生活は知識や技能を身につけるだけでなく、「自分は何を大切にしたいのか」「どのように生きていきたいのか」を考えていく時間でもあります。現代社会は大きく変化し続けています。情報はあふれ、価値観も多様化し、「これが正解だ」と言い切れるものは少なくなりました。そのような時代において大切なのは他人の答えをそのまま受け入れることではなく、自分なりに考え、自分の言葉で表現していくことです。こうした姿勢は特別な経験だけで身につくものではありません。何かに夢中になったときの喜び、思うようにいかず悔しかった経験、友人や先生のひとことに励まされた記憶、そうした日々の積み重ねの中で、自分の考えを自分の言葉で表現できるようになっていきます。

 本校が大切にしているのは「得意を伸ばす」「好きを伸ばす」学びです。自分の得意なこと好きなことに出会えた人はそれをさらに深めてください。それが皆さんの可能性を大きく広げていきます。まだ見つかっていない人は決して焦る必要はありません。この3年間でさまざまな経験を通して、自分にとって大切にしたいものをぜひ見つけてほしいと思います。

 うまくいかないときや不安を感じるときもあるでしょう。そのようなときは一人で抱え込まず周囲に目を向けてください。ここにはともに学び、ともに支え合う仲間がいます。そして皆さんの成長を支える教職員がいます。どうか遠慮せず周囲の力を借りてください。失敗を恐れる必要はありません。挑戦することそのものに大きな意味があります。その経験は必ず次の一歩につながります。また皆さんが今日ここに立っているのは自分自身の努力の成果であると同時にご家族をはじめ多くの方々の支えがあったからです。そのことへの感謝を忘れず、謙虚に、周囲を大切にしながら歩んでください。

 高校生活の3年間は人生の中でも特に心が大きく動き、自分自身を形づくっていく大切な時間です。一日一日を丁寧に過ごし、学び、悩み、笑い、語り合いながら自分自身をしっかりと育てていってください。

 この夙川高等学校での毎日が皆さんにとってかけがえのない時間となることを心より願っています。本日は誠におめでとうございます。

 2026年4月4日 夙川高等学校校長 土屋 博文